練習方法を考える

更新日:2022/12/11

練習の方法によって個人のスキルをアップしたいのか、それともチームとしての連携を高めたいのか、など練習の目的が変わってきます。

今回は少ない練習時間の中でもより効果的に上達できるように練習の目的と方法を考えていきましょう。

まずは時期ごとにどんな練習をすべきか考えよう

何も試合の予定ない時期や、大会が始まり試合が続く時期など一年の中でも1ヶ月ぐらいの周期で大きく予定が変わってくると思います。

そういった時期の違いによって基礎を固めたり、試合に向けてポジションや連携の確認などやらなければいけないなど、やるべき練習が変わってきますのでまずは一度考えてみましょう。

しばらく試合のない時期

試合のあまりない時期は基礎を磨く絶好のタイミングです。

地味ではありますが何回も繰り返すいわゆる基礎練と言われる反復練習で個人スキルが上手くなれるような練習がいいですね。

大会期間中(試合直前)

試合前は当然、チームとしての連携を高める必要があります。

レギュラーメンバーでチームとして強くなるためにフォーメーションの確認やサーブカットからの攻撃、レシーブ位置の確認など「6人でコートに入り各ローテーションごとに確認しながら練習していく」いわゆるチーム練習が必要となってきます。

大会後

大会が終わりしばらく次の試合まで時間ができ、少しゆっくりしたくなる時期ですが試合を思い返してできたプレーやうまくいかなかった連携、チームとして強化したい部分が見えてくるタイミングでもあります。

チーム練習をするほどでもありませんが、少し流れのある練習でレギュラー以外の選手全員で試合の振り返りや動きの確認をしながらだとより一層良い練習になると思いますよ。

一年を通して練習内容を組み立てるのは難しいと思いますので、まずは次の試合までにどのようなチームにしていきたいか、というところから考えていきましょう。

いろんな練習を簡単に確認しよう

それではどんな練習があるのかを分けてみましょう。

  • アップ練習
  • 1つのプレーを繰り返し素早く何回も行う練習
  • 2つの連続したプレーを繰り返し行う練習
  • 多人数コートに入って行う練習
  • ランダムな6人がコートに入って行う練習
  • レギュラー6人そろって行うチーム練習

大きく分けるとこんな感じに分けられると思います。それでは1つ1つ見ていきましょう。

アップ練習

練習前にケガをしないように体のいろんな箇所を動かしたり伸ばしたりするウォーミングアップの部分と、バレーボールの基本的な動きを行う練習をまとめてアップ練習と呼んだりしますね。練習の最初におこなうので身体の使い方など確認しながら行うとよいでしょう。

  • ストレッチ
  • ダッシュ
  • ラダートレーニング
  • 幅跳び
  • 片足跳び
  • キャッチボール
  • スローイン
  • 叩きつけ
  • 打ちつけ
  • パス
  • 対人

1つのプレーを繰り返し素早く何回も行う練習

いわゆる基礎練と呼ばれる練習方法で、簡単な一つの動作を繰り返し何回も行う反復練習が主な練習方法となります。何回も行うのは大変ですが、うまくいったプレーの感覚を忘れないうちに定着させるのが狙いです。チームメンバーを「練習するグループ」と「球出し・玉拾いのグループ」の2つに分けて練習だけに集中できる環境を作ってあげるのが効果的です。

  • コーンを立て、ぐるぐる走りながらレシーブ練習
  • サーブ練習
  • サーバー1人、レシーバー1人で行うサーブカット
  • トス練習
  • 手あげトスでスパイク練習
  • ブロック練習

連続したプレーを繰り返し行う練習

試合の動きの一部を切り取る形で行う練習方法です。メンバー間の連携力の練習にもなりますし、もちろん初心者と組んで練習することもありますが相手がミスした時のフォローの練習にもなりますので、いろんな人と組んでどんなボールでもなるべく続けていく練習も大切になってきますね。

  • 2段トス
  • サーブカット
  • スパイク練習
  • ブロックフォロー

多人数コートに入って行う練習

ボールを落とさず続けることを目的とした練習がメインになります。練習では1プレーごとに球出しが出してくる狙ったボールですが、1つのボールを続けることでミスも含めて生きたボールでの練習になりますので、自分のプレーだけうまくいけばいいというわけではなく周りの状況の把握やフォローなども大切になってきます。

  • シートレシーブ
  • スリーメン

6人コートに入って行う練習

試合を想定した練習で、レギュラーではなくチームのメンバー全員でポジションごとに試合での動き方など決まり事などを確認する重要な練習です。乱打とはいわゆるごちゃまぜのAB戦のことで自分の実力を試せるいい機会なのでいろんなプレーを積極的に挑戦していきましょう。

  • 乱打
  • 切り返し系(ブロック、サーブカット、レシーブ)

レギュラー6人入って行うチーム練習

  • チーム練習

試合前に動きの強化を行う大切なチーム練習。

各ローテーションごとにサーブカットやレシーブの体系の確認から、どうやって攻撃していくかなど細かいところまでしっかり確認して試合にそなえましょう。

練習方法の手順を考えよう

それでは、今の自分たちのチームがどういうプレーを強化したいかを考えて今あげた6つの練習方法を組み立てていってみましょう。

例)チームのサーブカットを強化したい

サーブカットといってもプレーヤー個人のサーブカットのスキルを上達したいのか、チームとしてサーブカットの連携を上達したいのかなどいろいろな強化方法がありますよね。

練習メニューを組み立ててみましょう。

1、個人スキルの上達

まずは簡単なボールの反復練習でサーブカットの感覚を掴みましょう。

短い距離でサーバーもカットする人もミスを極力減らしてとにかく数をこなせる練習方法を行うことで、どこの高さからオーバーでどこから下はアンダーを使うと取りやすいかなど基本的な動きに慣れていきましょう。

最初は同じ方向でサーブカットを行うことでボールがぶつかったりなどの危険を減らしていき、慣れていきたら反対向きで1列増やすことで効率をもっとあげることができますよ。

2、前後や左右の関係性の連携

続いてはサーブカット時の前後左右のお見合いを防ぐ練習です。

この練習前にはあらかじめチーム内で「サーブカットで前後あやふやな位置に飛んできた場合は後ろの人が声を出して誰がとるか決める」などのルールを作っておくとその声出しの練習にもなりますのでより練習の効率も上がりますよ。

前後

左右

3、個人スキルの強化2

ある程度、やさしいボールでのサーブカットに慣れてきたらチーム練習と同時により強力なサーブにも対応できるように練習していきましょう。

対角線からのボールをカットすることでセッターに返球する角度が変わってより難しくなりますし、長い距離を飛んできているサーブは空中で揺れたり勢いが強く重たいボールになりますので腕だけでカットしようとするとはじかれたりしますのでしっかり足を動かして体でサーブカットするように意識しましょうね。

4、チーム練習

試合に向けてレギュラー6人入って各ポジションごとのサーブカット体系や前後左右の確認などをしながら調整していきましょう。サーブカットが取れるかどうかだけでなくカットしたあとどういった攻撃ができるかということも考えて練習できるとよりいいですね。

まとめ

このように簡単なボールを何回も素早くこなして感覚を身につけたあと難しいボールに挑戦して力をつけながらチーム練習でより連携力を深めるという順序を追って練習していければレギュラーだけでなくチーム全体の底上げにも繋がりますので是非ともやってみてください。

もちろん1本1本じっくりと取り組む練習にはマッチポイント時の絶対にミスのできない時のサーブカットを想定できるようなプレッシャーのかかるプレーの練習にもなりますので、練習する前に何本中何本ノータッチエースの場合は罰ゲームをしなければいけないなどと、練習に意味を持たせるのもいいかもしれませんね。

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