更新日:2018/08/16
どんなに強力なスパイクが打てる選手でも、助走の有無やトスの状態などで相手ブロックにかかってしまうことは必ずあります。
スパイカーとしても、うまくリバウンドを取れるように打てれば良いのですが、そうでない場合やコースが甘い場合などは、いわゆる「ドシャットブロック」をされてしまいますよね。
そんな時でも周りの選手でブロックフォローに入り、繋ぎ1点を守ってあげましょう。
まずはブロックフォローの大切さについて学んでいきましょう。
バレーはサービスエースでも1点、スパイクでも1点、ブロックでも1点です。
しかし、それぞれ1点を取られた時のチームやプレーヤーの士気の変動が大きく違ってくることについて考えてみましょう。
スパイクを打つ側は「絶対決めるぞ」という気持ちでスパイクを打ちますよね。
その攻撃を防がれてしまうということはスパイカーにとって、とてもメンタルブレイクしやすい状況になります。
ブロックされてしまった時には「次はどうしようか、次で決めれなかったら?もう一度同じコースに打つか、フェイントで逃げるか」など自分のスパイクへの自信が揺らぎ、不安に変わってしまいます。
これがプレーヤー1人だけの問題で済めばいいのですが、そのチームのエースだったりするとその悪いムードがチーム全体に広がってしまいます。「うちのエースの攻撃が止められた、、、」とか「止められたから次は違う選手にトスあげよう」なんて思ってしまい自分たちで攻撃手段の選択肢を狭めてしまうかもしれません。
逆にブロックした側からすると、攻撃されて点を失いかけたと思ったら、うまくブロックできしてやったりな気持ちになりますよね。
そうなると相手のペースに飲み込まれてしまい、スパイカーはブロックから逃げようとするコースへ打ち待ち構えているレシーバーに取られたり、同じ選手に上げたくないという気持ちを読まれてしまったり、、、「弱気のフェイントほどチャンスはない」と言われるほど逃げのプレーはよくないのです。
経験を積めば、ある程度その時の気持ちのコントロールはできるようになりますが、100%試合開始時と同じ気持ちかと言われるとなかなかそうはいきませんよね。
それにプレー中やラリー中など動きのある中では常に最高の状態で攻撃できるとも限りませんのでブロックにかかってしまうことは十分にありえるのです。
そのことを頭に入れて、ブロックされるのは当たり前、ブロックされても繋げばまた次の攻撃ができるとチーム全体でフォローに入ることがスパイカーにとっても「ブロックされてもフォローしてくれる」という安心感に繋がり、より良いスパイクを打てる環境づくりに繋がるのです。
少し支離滅裂な文章になってしまいましたが、続いては具体的なブロックフォローの形をみていきましょう
スパイクの勢いが強ければ強いほどブロックされて帰ってくるボールも強くなります。スパイクを打ったその一瞬あっという間に真下に落ちているなんてこともザラにありますよね。
ブロックにかかったと思ってからではとてもじゃないですが反応できません。
そこで、あらかじめブロックされた時に特に飛んできやすい位置を把握しておいてチームみんなでフォローに入ることで繋げられる確率が上げることが必要になってきます。
それでは試合中よく見かけるブロックされた時に落ちやすいポイントを見ていきましょう!
画像ではレフトスパイク時のものですが、基本的にライトも気をつけるフォローポイントは変わらないかと思いますので参考にしてみてください。
やはり外せないのはブロックの真下に落ちてくるボールです。
いわゆる「ドシャット」された時にものすごい速度で落ちてきますので目で見てからでは反応できません。
スパイカーがクロスにスパイクを打った時にミドルブロッカーの左手などに当たってはじかれネットすれすれを飛んでいく場合があります。
サイドラインギリギリまで飛んでいくことも多々あるので注意しましょう!
ブロックされ真下に落ちずにエンドライン際まで飛んでいくことがあります。
基本的にブロックフォローは前に詰めているチームが多いので反応できず落としてしまうこともありますので注意です。
センタークイック時はテンポが速いため守備陣もブロックフォローに入れないのがネックですね。
Aクイックならばドシャットされた場合でもトスを上げたセッターが近くにいることになりますが、Bクイックとなると守備陣クイックと気づき、前に詰めたところで間に合わない傾向にありますね。
セッターもトスを上げたあとなので体制が整っていない場合もあり確実にフォローできるかと言われるとなかなか難しいものです。ミドルブロッカーはブロックされたとおもったら自分で触りに行きけるぐらいの余裕は持っておきたいとことですね。
サーブカット時なのかラリー中なのかによって後衛の位置は少し変わりますが、レフト・センター・ライトの時のブロックフォローのフォーメーションを考えて行きたいと思います。
フォーメーションの組み方としてはどう跳ね返るかによって弾道は変わってきますので、空いているスペースに入って行くことが大切です。
ミドルブロッカーはクイックに入ったあと着地したら即座にレフトを向き、できれば膝をついて真下で構えれれば満点です。
膝をつくことで少しでも低くボールに反応できる時間を稼げますし、真下に入った際にアゴを上げずに上目遣いでみることでボールが飛んでくる恐怖を和らげることができます。
さらに膝をつくことで足を動かす必要はなくなりますので、手の届く範囲は必ず触ることだけを考えていれば勢いのあるドシャットボールも上げられる可能性が高くなりますね
逆に膝を曲げて構えていると、ブロック時の衝撃で顎が上がると同時に膝が伸びて棒立ちになってしまうため、後ろ体重になってしまい思うように動き出すことができない場合が多々あるのでオススメしません。
レフトスパイカーがクロスに打とうとしたボールがブロックにかかりネット側を飛んで行くケースが多いですので、セッターはトスを上げたあとのライト側に少し下がりネット際のボールをフォローしましょう。
ブロックフォローはどこに飛んでくるか予想しにくいボールですので穴をなくすことを心がけ、人と人の間に入って行くようにフォーメーションを組んで行くと良いと思います。
クイックはトスからスパイクまでの時間がとても速いため、トスを見てからフォローに向かっても間に合いません。
サーブカットやレシーブをした後にはあらかじめ前に詰めていって、クイックであればさらに勢いよく詰める。サイド攻撃の時はそのまま流れて行くといった風にどちらにも対応できるように道筋を作っておくとスムーズにフォローに入っていけるでしょう。
ライトにトスを上げた場合はセッターが一番近いネット際に位置することになりますので真下のフォローをして上げましょう。
ミドルブロッカーはアタックラインぐらいまで下がってフォロー位置を取るのが理想的ですが、クイックに入っている手前下がっている時間がないと思います。
その場合は無理に下がろうとして構えきれないよりは、多少位置外れてもしっかり構えてフォローに備える方が重要になってきます。
ライトでスパイクということはセッターは後衛ですが、セットアップをしていますのでバックライトの位置に穴ができてしまいます。
ですのでバックセンターをライト側のフォローに回し、バックレフトで後ろをフォローするという形を取るのが良いと思います。
この時、レフト側のアタックライン付近は少し空間ができてしまうので注意しましょうね。
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