フェイントに反応する

更新日:2018/01/25

バレーボールの醍醐味といえば、強力なスパイクやそれを抑え込むブロックなど色々思い浮かぶかと思いますが、もう一つ相手の裏をかくフェイントもあります。

強力なスパイクや大きなブロックなどのようにとても太刀打ちできないという絶望感を与えるわけではありませんが、誰でも取れそうなゆるいボールを出され、目では追えているのに足は動かない、そして静かにボールはコートに落ちていきます。

コートには静かに転がるボールとそれを拾おうとしてフライングをして潰れている選手がいるという、やられた側は凄まじい屈辱を味わうとともにモチベーションも下がりチームの雰囲気も悪くなりますよね。

そうならないために、相手がフェイントをするタイミングや仕草、癖を見逃さずに拾いに行けるようにしましょう。

レシーブの構えのおさらい

まずは、フェイントの見極め方の前にレシーブする時の構えをおさらいしましょう。

前傾姿勢を心がけよう

 

これはレシーブの時にも説明していますが、どんなレシーブの時も第一歩を素早く踏み出せることが大切です。

特にフェイントは相手を騙そうとしてくる、ふいうちの攻撃です。そして、誰もいないところを狙ってボールを落としてきます。

相手の心理としてはなるべく早くボールをコートへ落としたいので、ふわりとした滞空時間の長いボールはあまり出さずにネット付近の人のいないところを狙ってくることが多いです。(まれにその裏をかいてコート奥へプッシュしてくることもありますが・・・それはまた別のお話)

前傾姿勢をとるためには「前に倒れ込みそうなのを踏ん張るイメージ」が良いかと思います。

具体的には、

  1. 膝をしっかり曲げる
  2. かかとを浮かせる
  3. 体重をやや前にかけ前傾姿勢になる
  4. 足の指に力を入れて倒れるのを踏ん張る。
  5. 相手の手がボールに触れる瞬間は必ず両足を地面につける。

この構えをすることですこし足を浮かせるだけで前に踏み出すことができます。

逆にかかとを地面につけて後ろに体重をかけた状態で構えてしまうと、片足を上げた時に重心は後ろに傾いてしまい前には進めません。

また、膝を曲げず棒立ちの状態だと重心は真ん中になってしまい、一歩踏み出す時にラグができてしまいますし、重心が真ん中ということは安定してしまうので前後左右どの方向にも動き出しにくくなってしまいます。

ましてや、落としにきているフェイントですので膝を曲げて少しでも低い位置からすくいあげるため準備するのが最適ですよね。

手は組まない

どんなレシーブの時にも言えますが基本的に「構え」の段階では手を組まないのが正解だと思います。

手を組んでしまうと移動の際に動きに制限がかかりますし、すべてアンダーで処理できるボールが来るとは限らないからです。

前傾姿勢をとった後は手は少し前に出し肩下の高さで楽に構えましょう。

この形にすることで頭上を越えていくボールにも手が間に合いますし、左右に飛んできても手を伸ばすだけで片手ではありますが、対応できます。

腕を組んでしまうと頭上に対応できなくなりますし、左右のボールは腕を振り回すことになりがちなので余計な力が加わってしまいボールをはじいてしまう可能性が高くなってしまいます。

フェイントに限らずこの構え方でスパイクレシーブに対応するよう心がけましょう。

 

フェイントだと判断するには

1試合は全日本の試合や決勝戦でも3セットマッチで長くても5セットしかありません。

その中でフェイントは何本あるのか、具体的に数えたことはありませんがせいぜい多くて10本くらいでしょう。そんな機会の少ないフェイントですが確実に拾えるようにするには様々な情報の中からフェイントだと判断できる材料を探し出してこなければいけません。

打った!拾った!つないだ!打った!落ちた!

とバレーの試合とはそんな単純なものではありませんし、頭を使ったほうがより勝利へと近づくことができますので、相手の変化や違和感を見極めて試合を有利に運びましょう!

ネットに近いトスは打ちにくい

セッターのトスが近い場合、スパイカーはタッチネットを警戒して勢いよくスパイク助走やジャンプをすることができません。もちろん大きな振りかぶることもできなくなりますよね。

また、トスが近いということはその分、ブロックにも近くなるため打てるコースが限定されてしまいますよね。

そんなとき、スパイカーはフェイントに頼ってしまいます。

 

フェイントは助走もそこまで必要ではありませんし、ブロックをかわすことも容易いので安易に逃げてしまいたくなるんですよね。

無理に打ちに行ってタッチネットやパッシングセンターラインなどの反則で失点をしたくないですし、ネットに突っ込んでしまうとケガをする恐れもあります。仮に打てたとしてもアウトやブロックにかかって相手を調子付かせることにもなりませんので手堅く、フェイントで相手コートに返そうとするわけですね。

前衛でブロックしている人は相手のトスを見て近ければ「近い」とレシーバーに知らせてあげることも大切なチームプレーですのでしっかり伝えてあげましょう!

スパイクの時に利き手が高く上に伸びている

フェイントをしようとしてもブロックがあるので低い位置だと捕まってしまいますよね。

そのブロックから逃げるためにはどうすればよいでしょうか?

・・

・・・

 

そうです。ブロックの上を通過させればいいのです。

と言うことは、ブロッカーよりも高い位置でボールを触った方がいいですよね。なのでフェイントは腕を伸ばして高い位置ですることが多いんですね。

スパイクジャンプ中ですので腕が伸びているか見えるのは一瞬ですが腕を真上に伸ばした状態から強打は打てませんからね。

まとめ

フェイントってわかっていても取れないものです。

あっ!と思った時にはもうボールは落ちていることが多いのでいかに素早く判断することができるかが鍵となってきます。

その判断材料の中にはいままでの数々の試合の経験や相手のクセなどから予測することもありますがそれを完全に意識するわけではなく「このパターンの時はフェイントもあるかもしれない」といつもより少しだけ強く思えるだけで1歩目の足ので安さがうんと変わってきますよ。

 

 

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